【後味の悪い話】清水玲子「秘密」

414: 774号室の鬼女様 2009/10/17(土) 16:00:55 ID:AiEQTNgW0

清水玲子「秘密」より
前提:この世界では死んだ人間の脳をMRIにかけることで記憶を読み取ることができる。
(ただし本人の認識による記憶であるので、思い込みが反映されることも)
主人公である薪や青木はその調査を務める警視庁第9課に勤務している。

外務大臣・千堂の1人娘、咲が誘拐された。犯人らしい女を追い詰めたところ、
女は捜査員の前で自〇。その脳がMRIにかけられ、咲はわずかな水や食料とともに
コンテナに閉じ込められて外国船に乗せられたことがわかる。
その船は中東の情勢のややこしい国のもので、無理に停止させれば国際問題になりかねない。
しかし千堂は強引に海上保安庁に拿捕を要請する。

薪は捜査の途中で、船に乗せられた少女が、別人だと気づく。
その連絡をうけた千堂は「どこの誰ともわからない女のために国際問題には出来ない」と
さっさと海上保安庁を引き揚げさせる。

その頃、咲に見せかけられコンテナに乗せられた女性・望美は助けを求めて泣き叫んでいた。

本当の咲の居場所を知っているのは、癌末期でホスピスに入院中の淡路という男だった。
淡路と冒頭で自〇した女はもと夫婦だった。
彼らの娘は、20年前外国で医療救援の派遣中に現地テロリストに集団ごと拉致され、行方不明になっていた。
その時の被害者家族担当が千堂だったのだ。
捜査を訴える家族を無視して、千堂はさっさと捜査を打ち切っていた。
淡路と妻は復讐のため示し合わせて、この誘拐騒ぎを起こした。
そして妻は脳をMRIにかけさせて捜索を混乱させるために自〇したのだ。

淡路は自分の病室で、大臣と二人きりで会うことを要求する。そして自分が生きる限り絶対に場所は教えないという。
どんな悪党でも保障されている「生きる権利」を行使するのだと千堂をあざけった。
千堂は誘いに乗って淡路を〇し、逮捕される。そして淡路の脳はMRIにかけられ、

望美と同じように、こちらは山奥のロッジの地下室に監禁されていた咲は救出された。
望美も、薪の部下の青木が強引に救出に向かい、救出された。


1000: オススメ記事 2020/05/17(日) 00:00:00.00 ID:kairanbanblog



415: 774号室の鬼女様 2009/10/17(土) 16:08:48 ID:AiEQTNgW0

世間は娘のために罪を犯した千堂ををもてはやした。
だが、二人の被害者には意外な裏があった。

千堂にとって咲は不妊治療を経てようやく授かった娘だった。
だが、千堂の妻は夫原因の不妊治療をひそかに諦めていて、他の男と不倫して咲を妊娠していた。
一方、望美は千堂の昔の恋人の子で、望美こそ千堂の本当の娘だった。
恋人が望美を妊娠したとき、千堂は現在の妻との結婚が決まっていて、恋人との関係を清算し
おろすように言っていたので、その存在を知らなかったのだ。
淡路は、千堂一家が宿泊するホテルの清掃員などになって髪を採取するなど、
執念でそれを調べ上げてこの計画をねったのだ。
そして、死後資料を捜査員に見つかりやすいように残していた。

千堂は人命よりも建前を選ぶと踏んだ淡路は、千堂に二重の苦しみを与えようとしていた。
その独りよがりなやり方から、本当の娘を見捨てかけ、他人の子を
必死になって救うという苦しみを。
それこそが淡路夫婦の復讐の狙いだったのだ。青木の活躍で望美は救出されてしまったが…

妻に裏切られた、と一挙に咲への想いが醒めてしまった千堂は、
面会が許されていた咲には会わないと言い出す。
咲は父が助けてくれたと、面会を心待ちにしているのに。

だが、千堂は連行される途中、望美の病室の前を通りかかった。(警察病院?)
ガラス張りの病室の中から望美と、その母が千堂に気付いた。
こちらの感動は叶いそうだ、と薪は意地悪く笑う。(千堂の身勝手に散々振り回された)
「一度目は妊娠したとき、二度目は海保を引き揚げさせた時。君を二度も見捨てた
実の父親だと教えてあげたらどうですか」

元恋人が千堂の元に駆け寄る。
あいた扉の向こうで、望美は手錠をかけられた実の父と初めて邂逅する。
咲は会いに来ない父親を想って泣きくずれた。
ニュースショーではアナウンサーがこんなコメントを流している。
「千堂は咲と面会する予定になっている、日本一絆の強い家族はきっと今幸せな時間を過ごしていることでしょう」


428: 774号室の鬼女様 2009/10/18(日) 13:06:12 ID:w5mSkM5K0

>>415
それの作中の新聞見出しで「現代の忠臣蔵」とかなんとか言って誉めそやされてるシーンがあるんだけど
同じ雑誌で、江戸初期の奇病が元になり男女比が4:1まで崩壊して男女逆転した江戸を描いた
「大奥」てのが連載されてるんだけどちょうど同じ号で忠臣蔵エピが掲載されてた。
その中で非は浅野にあり、客観的に見れば四十七士は弱い老女をよってたかって〇したに過ぎないのに
作中で赤穂家は男子相続を多く行っていたため、引き回される赤穂浪士を見て、もはや貴重な凛々しい男子だと
熱狂する市中の女達が登場して相乗効果で後味悪く思えた。
実情を理解せずに熱狂するのは今も昔も同じだなって


416: 774号室の鬼女様 2009/10/17(土) 17:03:29 ID:YTt009Gx0

復讐対象は千堂だけなのに何の関係の無い咲を
巻き込んでいるのが後味悪い
しかも千堂は溺愛していた咲が妻の不倫相手の子だったから冷め
望美こそが自分の子と知った途端の手のひら返しで
咲と望美が不幸になっただけで千堂の復讐になって無いと思った


418: 774号室の鬼女様 2009/10/17(土) 18:27:09 ID:NhP0a8tf0

望美は淡路の妻の娘?
淡路と望美は義理の親子だったて事?


419: 774号室の鬼女様 2009/10/17(土) 18:43:43 ID:HvzOX3vL0

人間がいっぱい出てくるのでちょっと混乱してたが
読み返して後味の悪さに気づいてぞっとした


424: 774号室の鬼女様 2009/10/17(土) 23:52:21 ID:Q1v6Na8A0

千堂だけが不幸な人を増やしてる話だな
話を読んでると結局自分だけが一番大事な人物に思える
自分の遺伝子を助けたかっただけで
育てた娘にそれが無かったら愛情が冷めて、捨てた娘は執着するとか


426: 774号室の鬼女様 2009/10/18(日) 02:59:09 ID:QZHe49j6O

巻き込まれた望美がかわいそうだ…


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引用元: 後味の悪い話 その109

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